日本酒は冬から春にかけての寒い時期に造られます。
八ヶ岳南麓に春の訪れ。
権現岳がほんのり白く薄化粧と変わるその時期に純米酒「八雷神」は誕生しました。
それは稲作の準備が始まり、わくわくする季節。
米作りをすることは、その土地を守ることにもなる。
その想いで毎年拡大してきたのがピースファームの田んぼです。
将来的には年間100トンの収穫量を目指しています。
お米の魅力を引き出して可能性を伝えていきたい。
さらに八ヶ岳南麓の自然の恵みと人との出会いを広げるためのプロダクトとして、日本酒造りを進めてきました。
日本酒の出荷量は、70年代のピーク時から現在は4分の1程度まで大幅に減少。
ところが海外への輸出は堅調に伸びていて今後も大いに期待されています。
日本酒は世界で認められ飲まれているのです。
一緒に酒造りをしていただいたのは、嘉永元年(1848年)に御神酒酒屋として始まり、約170年の歴史ある谷櫻酒造。
目指したのは、お米の旨みをしっかりと伝えられる日本酒。
「八雷神」はまさに、奉納酒のように感謝の気持ちを込めたお酒となりました。
全量、栽培期間中農薬・肥料不使用で育てたピースファームの「亀の尾」での仕込み。
ササニシキなどのルーツであり日本3大在来品種、幻の酒米として知られている「亀の尾」の個性を活かし、あえて磨かずに精米歩合80%としました。
そして低精白にあう江戸時代からの醸造法「生酛造り」を選択。
酒蔵の天然の乳酸菌を使うため手間と時間がかかりますが、何よりも杜氏の高い技術と経験値が必要となります。
また、雑味も自然の味わいとして残すため濾過をしていません。
和紙のラベルに浮かび上がる紋様は雷鼓をモチーフにしたものです。
まばゆい光が、八方をあまねく照らす。
聞こえてくるのは豊穣を祝う太鼓の響き。
八ヶ岳南麓、この地ならではの実りに感謝。
ピースファームのお米から生まれた日本酒、「八雷神」をお届けできることを心から嬉しく思います。
【八雷神(やくさのいかづちのかみ)】
技にこだわり、酒造りの原点に立ち返る。
豊穣を祝う、印象鮮やかな飲み口へ。
「八雷神」の飲み口は、古くからの醸造法「生酛造り」ならではの酸味とキレのある爽やかな味わい。
杜氏の経験が活かされた無濾過純米酒です。
熟成していく味の変化もお楽しみいただけます。
八ヶ岳からの湧水の流れのように八方に、幸せな想いをお届けいたします。
「八雷神」は、日本最大の杜氏集団である南部杜氏協会会長梅澤氏を杜氏とし、無農薬・無肥料「亀の尾」を「生酛造り」を用い、無濾過で仕上げました。
※梅澤 努氏は令和6年秋に長年にわたり酒造業に携り杜氏として職務に精励した功績を称えられ、黄綬褒章を受章されました。