昭和の代表作 ササニシキ。
自然栽培に取り組む農家の多くが育てるササニシキ。1963年(昭和38年)、宮城県古川市で生まれました。
亀の尾のひ孫にあたり、無肥料でもぐんぐんと分げつ(根に近い主茎から側枝が発生すること)して育つ頼もしい品種です。
病気に弱く、作る農家が減っていますが、コシヒカリと並ぶ、昭和を代表するお米です。
粒立ちが強く、さっぱりと粘り気の少ない味わいは、お寿司やチャーハンなどにぴったり。
口の中でパラパラとほどける感覚は、それだけで食事をおいしく、味わい深いものにしてくれます。
お米の存在を主張しすぎないので、お刺身を使った手巻き寿司や野菜料理など、素材の味を楽しむおかずと好相性です。
勘六縁について
2011年、岩手県の内陸にある遠野市小友町で自然栽培(無農薬・無肥料)の米農家として勘六縁はスタートしました。『遠野物語』で知られる民話が息づく遠野は、まさに日本の原風景。この美しい里山で試行錯誤しながら米作りを行う中で、懐の深い自然と先達の知恵に導かれ、多くの気づきを得ることができました。私たちが行う自然栽培とは、人と土と種があれば作付け可能なごくシンプルな栽培方法で、自立した営みや生き方を育んでくれます。同時に、自然の怖さや雄大さ、人間のちっぽけさを教えてくれる学びでもあります。
私たちが目指すのは、自然を感じたいというお客さまの暮らしに寄り添うこと、地域が守り続けてきた文化や風景、私たち日本人の食卓を支えてきたお米作りや田んぼへの思いを受け継ぐこと、自然栽培を通じて次世代のためによりよい食・農・環境を守ること。いずれは世界各国から研修生を招き、お米はもちろん、麦やとうもろこし、雑穀やじゃがいもなどの主食をつくる技術を伝え、それを母国に広めてもらいたい、そんな希望も抱いています。私たちの取り組みはまだまだ小さなものですが、こうした思いの積み重ねが地域や社会、そして世界へのささやかな貢献になりましたら幸いです。
日本のふるさと・遠野から、世界のふるさと・Tonoへ。大地に根を張り、自然とともに生きる私たちは、大きな夢に向かって歩き続けます。