銀杏草(ぎんなんそう)は北海道ならではの冬の味覚です。きれいな海と厳しい寒さを好み、限られた地域でしか生息していないため、希少価値が高く幻の海藻ともいわれています。漁が行われるのは厳冬期(1月~3月)。胴付長靴を履いた漁師が極寒の海に入り手摘みします。採取後は砂利や砂をていねいに洗い落とし、寒風で干しあげます。まずは熱々のお味噌汁にそのままひとつかみ、はなしてお召し上がりください。濃厚な磯の香りがふわ~っと香り、ツルッ!トロトロの食感たまらない。「おかわり!」と言いたくなるような一品です。汁物にはもちろん、水でサッと戻して海藻サラダやカニカマや胡瓜などと和えたり、かき揚げの具のアクセントとしてもお楽しみいただけます。海の旨みをたっぷり含んでおり、ビタミンA、カルシウム、鉄分やミネラルが豊富です。アルギン酸やフコイダンなど天然の食物繊維も多く含む栄養価の高い海藻です。一般にぎんなん草は「仏の耳」や「福耳」といった海藻と同じという説明をされることが多いのですが、江差の漁師によれば、かもめ島のぎんなん草は「仏の耳」とは違う種類とのこと。薄手でやわらかく、ツルツル・トロトロとした食感が特徴的です。