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常滑焼一千年の歴史をつなぐ。清水北條土の質感そのままに、挽きっぱなしの美。
ミカン畑から出土した古常滑の欠片、先代が使ったケヤキ製の手回しろくろ、庭先に「えごろ」が山と積まれた様子は、さながら常滑焼の年代記のよう。
夫婦二人三脚で三代続く北條陶房では、井戸水で土を濾す重労働を、ほんの一代前まで担っていた。
現あるじである清水源二さんのお母様が大きな濾し棒を手に微笑む写真が、「田土」から土をつくっていた当時を今に伝えている。床下のベルトで振動を抑える鍛冶屋製のろくろも現役だ。
このろくろは、ろくろ目の美しさで知られる清水さんの腕を支えてきた。ろくろ目とは、水挽きした時に器の表面に現れる特有の筋のこと。きれいに削って加工を施すこともできるが、清水さんは、柔らかい常滑の土の質感そのままを感じてほしいと、あえて残すことが多い。見事な筋は、確かな腕の証。
挽きっぱなしで世に問える急須を生み出す名人として、清水さんの名が知られる由縁だ。先人が遺した技術を絶やすことなく後世へ。
清水さんは「焼締め」の第一人者でもある。平安時代、人びとはこの土地から産出される良質な土を使い、丘陵地の斜面に穴窯をつくって甕や壺を焼いた。それが日本六古窯の一つである古常滑であり、清水さんの焼締めは、その再現を試みた実験と研究の賜物だ。
その焼締めに、海に面する常滑らしさを加えた「藻掛け」も代表作の一つ。急須の表面に海藻の一種であるアマモを巻いて模様を焼きつける、江戸時代から伝わる技法である。
春、波打ち際で若い芽を採取して乾燥させ、水で戻す際に塩分を調整、試し焼きも欠かせない。手間のかかる作業だが、これら伝統の技は一度でも失ったら取り戻すまでに時間がかかる。だからこそ、現代ならではの作品で先人の技を後世につなげたいと、腕に磨きをかける清水さん。持ちやすく、茶切れが良く、見た目より軽いことをめざしたその急須は、用と美を備えるだけでなく、常滑焼の歴史そのものを体現している。
事業者名:有限会社丸よ小泉商店
連絡先:0569-34-5611
【原材料】陶芸用粘土/焼き締め土
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《地場産品基準》
3号 製造に係る原材料仕入れから最終工程まですべて市内で実施することにより、原材料仕入れ値は実質0円のため、区域内での加工による付加価値は100%である。