◆御山杉染め『訪問着』
伊勢の神鎮まる聖地内で育った『杉』御神木は「神宮杉」と呼ばれます。
神宮の杜の木は伐採が許されておりません。ごく稀に自然災害などで朽ちてしまった樹齢500年を超える巨木の杉だけが「御山杉」(みやますぎ)と名を変え市場に姿を現すことがあります。御山杉は、悠久の時の流れの中で育まれ、年輪もしなやかで、神秘的な美しさと二千年以上もの間ずっと捧げられてきた人々の祈りの力が宿ると言われています。
今回、この稀有な御山杉をウッドチップにした後、釜で数時間煮詰め、植物染料を作り出します。
その染料を用いて絹100%の厳選した丹後の駒無地織の生地の下染めに使用し、京友禅の伝統技法「分業」で何人もの職人たちの手技にて糊糸目友禅を手がけ、お好みの品をご選品いただき、お客様のご指定サイズにてお仕立てさせていただきます。帯合わせをお楽しみいただき、フォーマル用としてご愛用いただきます。
◆宝尽くしとは、
様々な種類の宝物を並べたとても縁起の良い吉祥文様のことで、中国の吉祥思想のひとつ「八宝(はっぽう)」や「雑八宝(ざつはっぽう)」に由来します。
それが室町時代に日本に伝わり、日本風にアレンジされて宝尽くし文様となりました。
宝尽くしが描かれたきものと宝尽くし文様は祝いの場で福徳を呼ぶ吉祥文様として晴れ着などに多く使われています。
伊勢國宝尽し文様は、通常の如意宝珠、宝鑰(ほうやく)、打ち出の小槌、金?(きんのう)、隠れ蓑、丁字、宝巻、分銅などを集めた文様に加え、美しいぼかしに伊勢ならではの 「邪気を祓い、神を引き寄せる」勾玉、鈴を描きました。
さらに下前衽には神宮の御守りの絵柄を描き、お召いただく皆様の幸運を願い伊勢國から想いをよせた作品に仕上げました。
柄については、4つの柄からお選びいただけます(2枚目の写真をご覧ください)。
◇幸運鈴、勾玉紋様
勾玉とは、魔除けや厄除けといった呪的な意味で身につけられ、我が身に降りかかる邪気・邪霊から身を守るとされています。鈴には、神様が寄り代としてご降臨される際の道しるべともなるとの由来があり簡単に身につけることができるお守りとして親しまれ、縁起物として重用されてきました。
◇伊勢國宝尽くし文様
宝尽くし文様は祝いの場で福徳を呼ぶ吉祥文様として晴れ着などに多く使われています。伊勢國宝尽し文様は、美しいぼかしに伊勢ならではの 「邪気を祓い、神を引き寄せる」勾玉、鈴を描きました。伊勢國から想いをよせた作品に仕上げました。
◇清流五十鈴川紋様
伊勢神宮内宮を流れる五十鈴川も清めの儀式では数々の重要な役割を担っています。「川原大祓(かわらおおはらい)」が行われています。日本の最高神を祀る神社を流れる清流は清らかさの象徴です。
◇笹紋様
笹は神代より神聖な植物とされ、種類は竹よりも多いといわれ、、青々と繁る葉に特徴があり、葉を奮い立たせて甦(よみがえ)る様子は、強靭(きょうじん)な精神にたとえられ縁起の良い瑞祥的な意義のある紋様とされています。現代でも厳冬や積雪にも耐える強い植物の象徴とされています。
◆天保11年 創業 すかや呉服店
180年に渡り、呉服店として親しまれてきました。
すかや呉服店は、永年の愛着に耐える間違いのない本物をお届けすることを誇りにして
おります。天保11年、簪を扱う小間物屋として商いを始め、明治時代に呉服店に移行してまいりました。苦難の時代もございましたが、皆様からの「ありがとう」のお言葉に支えられ
今日を迎えさせていただいております。お客様の笑顔とご満足をいただくことが、私たちの
何よりも喜びであり、時代が変わっても創業時からの想いは不変であります。
お一人おひとりのお客様との出逢いや思い出が、すかや呉服店のいちばん大切な誇りです。
180年を迎える今年度「進化と継承」をテーマとし、皆様のお役に立てる店づくりを社員一同努めてまいる所存でございます。
御山杉とは・・
日本人の大御祖神・天照大御神をお祀りする内宮(皇大神宮)と、衣食住の守り神である豊受大御神をお祀りする外宮(豊受大神宮)を始め、125の宮社から成る日本人の心のふるさと、伊勢神宮。
神域とされる神宮の杜で生まれ育った杉を「神宮杉」と呼びます。
神宮の杜の木は伐採が許されていませんが、風などによる倒木などだけが「御山杉」と名前を変えてごく稀に民間へ払い下げられることがあります。
中でも樹齢500年以上の杉が、御山杉と称され、お目にかかることさえ滅多にできない、全国の銘木の中でも最高級品として取引されます。
日本人の大御祖神・天照大御神をお祀りする内宮(皇大神宮)と、衣食住の守り神である豊受大御神をお祀りする外宮(豊受大神宮)を始め、125の宮社から成る日本人の心のふるさと、伊勢神宮。
神域とされる神宮の杜で生まれ育った杉を「神宮杉」と呼びます。
神宮の杜の木は伐採が許されていませんが、風などによる倒木などだけが「御山杉」と名前を変えてごく稀に民間へ払い下げられることがあります。
中でも樹齢500年以上の杉が、御山杉と称され、お目にかかることさえ滅多にできない、全国の銘木の中でも最高級品として取引されます。
今回は、植物染料として、この希有な御山杉をウッドチップにして下染めの原料として使用しました。
引染」という技法を使って生地を染めていきます。生地に染料液を刷毛で塗り付けて染める方法です。
長い生地を刷毛で染めていくため、着物一反分を均一に同じ色に染めるのは大変に高度な技が必要となります。
この大変稀有な御山杉を、絹100%の着物生地の下染めに使用し、染め上げました。
悠久の時の流れの中で育まれ、神秘的ですらある命の力強さと、二千年以上もの間ずっと捧げられてきた人の祈りの力。
これらをあわせもつ御山杉を、末永くお使いいただけると幸いです。