本体に智頭杉と因州和紙を使った木のえほんシリーズ。
第10巻のテーマは妖怪。鳥取東部に住む麒麟獅子(獅子舞のような民俗芸能)のご一行が、西に向かって妖怪さがしの旅をする物語です。果たして妖怪には会えたのでしょうか?
「木のえほんとは?」 鳥取ゆかりの生き物や建築、伝統芸能のキャラクターたちが鳥取の豊かな自然を駆け巡り、観る人の想像を膨らませる内容です。
本そのものに智頭杉を使用しており、その柔らかな触り心地と香りが特徴です。そして、ページのところどころに切り抜かれた絵が飛び出し、ページをめくるたびにストーリー繋がっていきます。また、背幅を因州和紙でかなめているので、丈夫でありながらどこか懐かしくもある優しいデザインです。
杉は軽い素材でもありますので、小さな子供が持っても負担になることはありません。一枚一枚丁寧に手作業で切り抜かれたページは隣り合うページにピタリと合わさり、まるでブロックのような感覚も味わえます。手でなぞらえたり、のぞいたり…。絵本でもあり、玩具でもある木のえほん。子供が五感で感じることのできる絵本です。