初夏の訪れとともに土佐の小夏が恋しくなります。
心地よい酸味と、爽やかな甘みが心身を癒してくれます。土佐市波介(はげ)地区の小夏作り名人約10名の逸品からタケダが厳選して心を込めてお届けします。
この土佐小夏の歴史をたどっていくと、約200年ほど前、宮崎市赤江町の真方安太郎氏の宅地内で偶発実生として発見されたそうです。高知県へ入ってきたのは明治22~24年頃で、南国市久礼田植野の徳橋喜三郎氏が宮崎県に滞在中に苗木を購入し、郷里へ送ったのがはじまりとか。
高知県では、土佐市波介地区、宿毛市、東洋町などで栽培をしています。
現在、波介(はげ)地区での生産量は、県下の約6割を占めています。
黄色い表皮(フラベド)だけをリンゴの皮をむくように薄くむき、
内側の白い部(アルベド)を付けたままの果肉をそぐようにして皿に盛りつけます。
このアルベドと果肉を一緒に食べることにより味がまろやかになり風味が増します。
また、はちみつやヨーグルトを掛けて召し上がるとよりいっそう小夏を楽しめますよ。
疲労回復に効くクエン酸、活性酸素を解毒するビタミンC、抗ガン作用のあるペクチンおよびβ-クリプトキサンチン、動脈硬化を予防する働きがあるといわれるヘスペリジン(通称ビタミンP)が豊富に含まれています。
これらは、他の柑橘類にも含まれてはいますが、普通は捨てられがちな筋と皮には、果肉部分の4倍のペクチン、ヘスペリジンが含まれているので、皮と種以外は丸ごと食べられる土佐小夏は最も効率的にかつ美味しく機能性成分を摂取できる柑橘類といえるでしょう